引っ越し祝い
コンディション:
干潮: 8:55am
満潮: 3:10pm
日没: 6:14pm (偶然日の出も6:14amだった)
V.V-Buoyの位置: 最北端にあり。
予定:
今日は、ここしばらくの懸案事項だった「Ysさん/Nomさん夫妻の新居への引っ越し祝い」に型の良いオナガが釣れたらいいなと思っていた。しかし「Small Craft Advisory(小型船舶注意報)」は発令されている。グラウンド方面への釣行は難しいかも知れない。その時は南のF-BuoyかC-Buoyになるだろう。
実釣報告:
Honokohau港を出る直前、Md-キャプテンがエンジンを掛けながら、
「今日は何処行くの?」
と聞く。
「Small Craft Advisoryが出ていてグラウンド方面は厳しい可能性があるので、C-Buoy行こうか?もし海が比較的静かなようだったら近いF-Buoyにしよう」
みたいな返事をした。
さて出港。港を出ると、予想していた以上に海は静かな感じだった。
「これだったらグラウンドもいけるかもね?」
という事で、急遽行先をグラウンドに変更、“おもーかーじ、いっぱ~い”である。
グラウンド入口は割合静かだった。これなら釣りになりそうだ。早速マグロの実績がありそうなポイントで、左舷に最近好調な「マグロ用胴突き仕掛け」を入れる。右舷はOsさんに貰った冷凍Akule(メアジ)を吹き流しの仕掛けに刺し、電動リールのシャクリモードを使って、ゆっくり水深150m位から”ジャーン、、、ジャーン、、、ジャーン、、、”と誘い上げる(いかにも釣れそうな感じはする)。
幸先良く1投目で左舷の胴突き仕掛けにアタリだ。引きを見ていたキャプテンが、
「イヤだぁ~、ゴマテンだよ」
と言う。
確かにゴマテンリズムで竿先が激しく上下している。
「チッ!」
と思っているとバレた。ひょっとしたらマグロだったかも知れないのにちょっとだけ残念。エサを付け替え2投目を投入すると、今度はもっと大きいゴマテン的アタリだ。
「またゴマテンかな?でも何だかさっきのよりは大きそうねぇ~」
とキャプテン。
「あ~ぁ、今日はゴマテンデーかい?」
とか思いながら巻き上げる。しかしどうもゴマテンの引きとは違うようだ。
「ゴマテンじゃないかもね?」
「でかいOpakaか?」(去年は10ポンドクラスのOapakaがこの近辺で釣れている)
俄然期待が高まる。魚のシルエットが見えて来た。
「光ってるぞ、マグロだ!」
と言うと、キャプテンが、
「ゴマテンがひっくり返って腹見せているんでしょう?」
と言う。しかし当然光り方が違う。金と銀に光る魚体が鮮明に見えて来た。マグロだった。
「ヨッシャ~!」
である。何だかグラウンドで釣れるマグロは、Buoyで釣れるマグロより値打ちがあるような気がする。
<Ahi(キハダマグロ=Yellowfin tuna)。12ポンド弱だったかな?>
グラウンドにはマグロ狙いの小型ボートは1艘もいない。誰もいないグラウンドでマグロを釣るのは快感である。そして爆釣の予感?
「120mに魚の反応」
キャプテンのアナウンスに合わせて胴突き仕掛けを落とす。またアタリだ。
「ゴマテンだよ」
とキャプテン。
そしてゴマテン音頭のリズムに乗って上がって来たのは、
<やはりゴマテン(ゴマテングハギモドキ=Spotted unicornfish)だった>
さてさてフィーバー(?)の始まりである。
ギネスブックにでも載りそうな新記録の「ゴマテン8連発」。今朝はよくゴマテンが釣れた。ゴマテンは大きいので、ポンド$1.00ででも売れたら結構な金額になるのにねぇ~。
「1匹ぐらいマグロが混じってくれよ!!!」
の願いも虚しく、、、。
「あ~ぁ、クタビれたぁ~」
が午前中の成果だった。
午後になっても鳥が集まって来ないし、魚が飛び跳ねる姿が見えない。グラウンドにカツオはいないのか???
ゴマテン君にシッカリ遊んでもらった後、Point-7で深場の潮を調べる。潮が遅いようなら、更に北のOnagaポイントへ行こうという算段である。Point-7ではラインが余分に40~50m程出たが、釣りにはなりそうな感じではあったので、「引っ越し祝い」を釣りにONA-3ポイントへ移動。途中のトローリングには全く反応無し。今日はグラウンドにはカツオは居ないのかも知れない?
ONA-3では1投目不発、2投目も不発。
「Onagaもいないのかなぁ~。今日もOnagaはダメかな?これがダメなら移動しよう」
と言いながらの3投目に待望のアタリ。惚れ惚れするような「Onaga確率99%」のアタリだ。
「ヨッシャ~!引っ越し祝い一丁上がり」
と思って巻きあげていると、途中で竿先から「ゴトゴト」という反応が消えてしまった。
「痛恨・涙のバラシ」
である。あ~ぁ、二度と釣れないかも知れないのに、、、。
気を取り直して、250mの海底へ6本バリの胴突き仕掛けを送り込む。すると、
ヨヨヨヨ、すぐまたいい感じのアタリがあった。今度はバラさないように、最初から手持ち竿で丁寧に、丁寧に、丁寧に、、。
<Onaga(ハマダイ=オナガダイ=Longtail red snapper)。4~5ポンド。相変わらず美しい>
キャプテンがOnagaに、
「ゴメンね」
と謝っている。目が大きくて優しくて綺麗なので可哀そうに感じるらしい(目が小さいのはダメなんかい?)。ゴマテンにはかなり冷たいのにねぇ~。因みにキャプテンは、Onagaを食べたり売ったりするのは大好きである。
引っ越し祝い確保!
勢いに乗って仕掛けを投入、オモリが着底し、コマセを振るとすぐまたアタリがあった。しかしコイツはバレた。残念!
次の投入でもまたアタリがあった。
Onaga爆釣モード突入か?
<2匹目のOnagaは少し小さかったが文句は無い>
そしてOnagaの一荷が続く。
<嬉しいOnagaの一荷。ニコニコ、、、>
久しぶりにヒシダイ君の顔も見た。
<Nomさん御用達のヒシダイ。唐揚げが美味い>
アタリは続く。先ほど、
「サメがいないと気持ちがいいねぇ~」
「そんな事言ってると出てくるぞぅ~」
なんて言っていたが、、、。
Onaga(ほぼ間違いなし)が上がって来た。残り100mを切ったあたりで竿先に異変。「ごつごつ」と言った感じだった引きが一気に「ガクッ、ガクッ、ガック~~~ン」に変わり、竿先が激しく水面向けて突っ込んだ。リールのスプールが逆転始めた。
「いかん、サメだ!」
と叫んだ所で竿先から反応が消えた。上げてみると見事にOnagaは盗まれていた。
その後またアタリがあった。今度はサメを振り切るために、電動巻きを最速にし、渾身の手巻きでアシスト。しかしこいつはバレた。ひょっとしたら掠め盗られたのかも?
さて、まだカツオミッションが残っているし、残り時間が無くなって来た。サメにご挨拶された所でOnagaは諦め、カツオ狙いのトローリングをしながら港へ向かう事になった。
今日はカツオのトリプルヒットの心配はなさそうな感じがするので、「三階建てキンキン」を付けた竿を3本出して走った。案の定カツオは食って来ない。後デッキの後始末に没頭していると、何だか「シュルシュルシュル」みたいな音が聞こえて来た。見るとセンターにセットした竿のリールのスプールが猛烈な勢いで回転している。
「ストッ~~~プ!」
キャプテンがボートを停め、私が竿を握る。すでにラインは250m程出ていた。食ったルアーはカツオ用のキンキンで、ヒット時のクチ切れを防ぐためドラグは目いっぱい緩く設定してある。
「よ~し、カツオかな?」
と言いながらファイトに入る。
結構な手ごたえが伝わって来る。
「カツオじゃなさそうだよ。フウラウカジキかナンかかなぁ~?」
リールのドラグを少し締める。カツオ用のキンキンはハリが細くて弱い。ドラグを締めすぎるとハリが伸びる恐れがあるので無理は出来ない。向こうさんの動きに合わせながらゆっくりラインを巻き取る。
<疲れるが至福の時である。ジギングで来たのだったらもっと良かったのに、、、>
「重量感があるので、そこそこ大きいマグロかも?」
とか言いながらやり取りをしていると、
「ビシッ、ビシッ、ビシッ、ビシッ、ビシッ、ビシッ」
ラインが走った。30m、40m、50m、、、、、一気に100mくらい走られた。この時点で、
「マグロだ!」
と確信。だいぶ巻いた所でまた40~50m程走られた。ドラグを締めたい所ではあるが、ハリが心配でそれも出来ない。15~20分が経過。レバーを「ON」にしたままファイトしていたら、電動リール(Daiwa Tanacom Bull 1000)のモーターが焦げ臭い臭いを出し始めた。電動は止めて手巻きでの対応に変更。30~40分(正確には不明 ⇒ こんな時のためにストップウォッチ買ったのに家に忘れて来たヨ)掛かってやっと姿が見えて来た。やはりマグロだった。
リーダーを取り、ギャフを掛ける。
一発でエラぶたにギャフが入った。
しかし掛かりが浅い。
「ちょっとヤバいかな?」
と思いつつ渾身の力を込めて引っ張り上げる。
「まずい!」
と思った瞬間、マグロのエラぶたが切れてギャフが外れてしまった。
「サブ~~~ン」
マグロが水に落ちる。
「しまった。万事休す」
かと思ったが、まだラインは繋がっていた。
再度ギャフを掛けると、今度は深く入った。
「セェ~ノゥ~」
でボートへ引っ張り上げる。
腕力のあるワタクシにとっては楽な仕事だった(コラッ!ウソこくな!本当は必死だったのに、、、)。
<キハダマグロ(Ahi=Yellowfin tuna)。さて何ポンドあったでしょう?こうして持ち上げる事ができるのは大した大きさではない証拠。やっぱりHoistで持ち上げるくらいのヤツじゃなくちゃ~ねぇ>
締めて血抜きをすると、後デッキは戦場さながらの光景となった。
<血塗られたデッキの惨状。この男は掃除するのは放っておいて、またキンキンを流そうとしている。釣れたマグロは、ちょっと尾を曲げるとこのクーラーボックスに納まった>
結局、Onagaではなくこのマグロが「引っ越し祝い」と相なった次第。
まあ、目的達成でメデタシ、メデタシ。
Fishing Report用メモ:
Ahi: 2匹 57ポンド(12+45)
Onaga: 4匹 12ポンド
Senbei fish: 1匹 0.4ポンド
Spotted unicornfish: 8匹 リリース
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コメント
おめでとうございます!
立派なマグロでしたね。
最後のまたキンキンを流されようとするくだりが最高した^ ^;
投稿: デトロイト支部 | 2012年9月29日 (土) 14時55分
デトロイト支部さん:
最近は、釣りに飢えていた昔に比べて執念が無くなってきていて諦めがいい、と家内に言われています。まあこれだけ釣りをしているとしゃーないかな?
マグロはこれぐらい(45ポンド前後)が扱い易くてちょうど手頃です。100ポンドを超えるとボートに上げるのが難しいし、港に着いてから次の日に売るまでの運搬や保管が大変です。でも釣らないといけない。
そろそろWhitehallのKing Salmonもフィナーレが近くなって来たのかな?この週末あたり、最後の一華を咲かせて下さい?レポート楽しみにしています。
投稿: A-Jack | 2012年9月29日 (土) 18時00分
ステキな引越し祝いをありがとうございましたー!!
最後の写真す、す、凄すぎ `;:゙;`;・(゚ε゚ )ブッ!!
掃除よりキンキン ウケました。(ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャヒャ
投稿: にゃー | 2012年9月29日 (土) 23時53分
にゃ~さん:
オナガの10ポンドクラスが釣れたら一番良かったんだけどね。お祝いとしては、やはり赤くて美しい大オナガが一番でしょう。でもこのマグロも悪くなかった、、、。
前の日にボートのキャビン内のペンキ塗りをしていて、手に付いた白いペンキがあっちにベタベタこっちにベタベタ、、、。ペンキは一度どこかに付くと拭いても決しておちない。腹立って来て、”XXXX”とか、”○○○○”とか言いながらやっていました。その点、血の場合は水で流すと、すぐスッキリ綺麗におちるので、とっても気持ちがいいです。
「雨にも負けず 風にも負けず 血の赤さにも夏の暑さにも負けぬ 丈夫なからだをもち 欲はなく 決して怒らず(コイツが難物だ) いつも静かに笑っている、、、、、そういうものにワタシはなりたい、、、(不可能じゃろ)」
頑張って流したキンキンで、もう1匹50ポンドが釣れてたら、港での運搬がもっと大変でした。釣れずに良かったヨ。
投稿: A-Jack | 2012年9月30日 (日) 03時51分
これ以上ない素晴らしいお祝いでした!
本当に本当にありがとうございました m(_ _)m
マグロ釣れたらよいね~って、ふたりで話していた矢先に
本当に立派なマグロをドーンと持って現れてお口ポカーン。
ぅぉぉぉーヽ(゚ω゚ )ノヽ( ゚ω゚)ノヽ(゚ω゚ )ノぅぉぉぉーヽ( ゚ω゚)ノヽ(゚ω゚ )ノ ぅぉぉぉー
カッチョイイです!!じーんと来ました
ペンキ塗り大変でしたねー!次回塗るときは
手形も記念に残してくださいな( ´艸`)プププ
↓
「雨にも負けず 風にも負けず 血の赤さにも夏の暑さにも負けぬ 丈夫なからだをもち 欲はなく 決して怒らず(コイツが難物だ) いつも静かに笑っている、、、、、そういうものにワタシはなりたい、、、(不可能じゃろ)」
投稿: にゃ~ | 2012年10月 1日 (月) 02時46分
にゃ~さん:
手形の件は了解。機会があれば、壁と言わず天井と言わず、乱発しておきましょう。
ワケわからん「ぅぉぉぉーヽ(゚ω゚ )ノヽ( ゚ω゚)ノヽ(゚ω゚ )ノぅぉぉぉーヽ( ゚ω゚)ノヽ(゚ω゚ )ノ ぅぉぉぉー」はセーブしておきました。そのうちに私のブログに出てくるでしょう。
宮沢賢治はパンチ不足でした。もうちょい深い思考が必要です。
投稿: A-Jack | 2012年10月 2日 (火) 08時26分
ナイスフィッシュおめでとうございます!!
血みどろの中、仕掛けを入れようとする所にはFISHERMAN魂を感じずにはいられませんね(^-^)
GRANDERは骨だけになってもデカイですね!骨の太さが尋常じゃない(゚д゚;) 中落ちがたっぷり取れそうです( ̄ー ̄)ニヤリ
リリコイ、バッサリいきましたね!たくさん実がつくと良いですね。
投稿: fisheater | 2012年10月 5日 (金) 23時05分
Fisheaterさん:
血を踏んだ靴でキャビンへ入ったりして、折角ペンキ塗りした真っ白いキャビンの床まで血だらけでした。やはりまず水で血を流す事が肝要かと、、、。
何しろサバき方が豪快(というか荒っぽい)なので、1023ポンドのカジキから何十人分の中落ち丼が取れることか、、、。トラックに積んであった肉は200キロ以上あったでしょう。一人200グラム食べたら1000人分、どうも売らずに持ち帰ったような感じだったので、何処へ配るのか心配してしまいました。「一切れ頂戴」と頼めば気持ちよくくれたのでしょうが、それほど食べたい魚でもないし、、、。
さてさて、これでリリコイの茎が太くたくましく成長して、来年か再来年にはいっぱい実を付けてくれるでしょうか?ちょっと心配ではあります。しかし、絞り立てのリリコイジュースは本当に美味しいですね。
投稿: A-Jack | 2012年10月 6日 (土) 04時40分